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プロジェクト アウトライン1

筆者は日本女子大学のあり方を検討したい。 ジェンダー平等というのは教育の平等からしかないと思う。そういうジェンダー学の視点から、高等教育の場としての大学は全社会の性別関係の様式を作り出すことに大切な役割を演ずる。日本では昔から性的役割分業という伝統があり、戦前から男女別学が制度された。それはそもそも女子大学の由来である。戦後は教育改革により男女共学と別学が並立した形になってきた。近年、日本では少子化による学生数が少なくなり、女子中高生の共学化が進む傾向によって女子大学の数も減少しつつある。そういう傾向は社会の性的役割分業の動きを反映すると考えられた。共学化する時代に「女子大学」がどんな役割をもつのか、その存在する意味があるかどうかというという疑問は社会に注目を注げられてきた。 筆者は母国に女子大学のような男女別学という制度がないので、好奇心を持ちながらそのテーマにした。より深く日本女子大学のあり方を理解するために、このプロジェクトは次三つの部分に分けておきたい。 まずは日本女子大学の歴史流れをさかのぼり、特に最初の女子大学への構想や理念を考察したい。 第二は現在の女子大学の学部と学科組織、学生構成、学生進路、社会からの評価などの方面を検討し、特に日本の男女共学大学とアメリカの女子大学と比較しながら日本女子大学の有り様を描きたい。 第三は現在の実況の上で、少子高齢化や男女平等などの社会トレンドを迎え、女子大学の存在意義や方向ということを筆者自分の意見を提出するつもりである。そして、皆さんと一緒に考えてみたい。 このプロジェクトは筆者自分の好奇心から出発したが、既知しか述べないことを避け、皆さんと一緒に批判的な視点からその歴史と現実を考え直したいと思う。もし誰か日本大学制度、日本ジェンダー規範に興味を持つ方に役を立てるなら、筆者のこの上なく幸いである。